ALLDAY始まって以来の寒さの中行われた第3回ALLDAYはその寒さを吹き飛ばすかの如く熱戦が目白押し。結果、ディフェンディングチャンピオン「SUNDAY CREW」が大会3連覇の偉業を達成！！またしても「Stop the SUNDAY CREW」はならなかった。熱戦の模様をレビューする。
（text:Akiba）

FEB vs HIDAKA

高田馬場をホームコートにする「HIDAKA」がALLDAY初見参。対するはジャパニーズストリートボールの"パイオニア"ご存知「FAR EAST BALLERS」。「HIDAKA」のメンバーが所属していた「TWISTER」とはジョーダンコートのオープニングマッチで対戦。その時はFEBが貫禄を見せつけ圧勝したが今回は果たして。。


前半：17-13
序盤はRANNYの3ポイントなどでHIDAKAがペースを握る。初参戦のHIDAKAはPG RANIEを司令塔にバランスの取れたGoodチーム。RANIEは低いドリブルからのドライブなどで果敢に1on1を仕掛け、中盤までHIDAKAリードでゲームは進む。しかし前半7分過ぎにHIDAKAはチームファールが「5」に達し、5ファールルールによるフリースローをFEBに与えてしまう。このフリースローを着実に決めたFEBはTANAの活躍もあり逆転、前半リードで折り返す。

後半：23-11
AJフック炸裂で後半スタート。自力に優るFEBは安定した試合運びでペースを握る。一方HIDAKAは5ファールルールに苦しめられ、審判の判定にヒートアップ。慣れないコート、慣れないルールに戸惑ったのかその実力を十分に発揮できないまま試合終了。前半で実力の一端を見せていただけに悔やまれる。FEBはさすがのソツのなさで3大会連続ベスト４進出。エンジンのかかりは遅いものの、TANA、AJのゲームメイク、MATSU、KENJIのゴール下、チームをあげたタフなディフェンスなどFEBらしさを随所で発揮。悲願の王者奪回へ順当なスタートを切った。

Team-S vs びゃっこたい

ご存知横浜レペゼン「Team-S」とカレッジリーグチャンピオン「びゃっこたい」の対戦。2大会連続決勝で敗れているSは「打倒SUNDAY CREW」とばかりに今大会は初めてフルメンバーで参戦。「横浜の雄」の実力を見せつけることができるのか？


前半：20-12
「Stop the SUNDAY」の最右翼Team-Sは、「こんなとこで躓いてられない」とばかりに序盤から攻める。TAKUを司令塔に外からKAI、中にはNAKAMOTOと重厚なオフェンスを見せつけ、ベンチのヤジも含めて「さすがＳ」と唸らせる。一方前回1回戦敗退の雪辱を期すびゃっこたいも激しく抗戦。「カッコよく、泥臭く」のモットーどおり得点を重ね、フルメンのS相手にそれほど離されずに前半終了。

後半：19-8
突き放したいSはIPPEIが重厚なオフェンスにスピードを加える。対するびゃっこたいはチーム一丸となったディフェンス、随所での効果的な得点を重ね徹底抗戦、序盤から一進一退の攻防となる。しかし中盤以降、ゴール下にTeam-S SHU-Gが君臨。リバウンド、こぼれ球をことごとく拾い、着実に加点。得意の「ベンチワーク」も冴え渡り、Team-Sは結果快勝で第3回ALLDAYのスタートを決めた。びゃっこたいは前回に続いて1回戦敗退。とは言え、前回よりもストリートに慣れてきた印象が随所に感じられたので、次回以降も要注目のチームだろう。

BOUNCE vs 太平洋クラブ

３大会連続ワイルドカードトーナメントを突破した「BOUNCE」はサイズは小さいながらも抜群のスピードを誇るgoodチーム。一方の「太平洋クラブ」はALLDAY初参戦。謎のベールに包まれたその実力の程は果たして。。


前半：12-18
太平洋クラブEJIRIの素早いドライブでゲームスタート。TAIKIを中心としたスピードに乗ったパスワークで序盤は太平洋クラブがペースを握る。しかし前半5分でチームファールが早々5つ。これで得たフリースローをBOUNCEは確実に決め、試合は拮抗した展開に。終盤太平洋クラブはEJIRI、YOSHIMURAがオフェンスを牽引、6点リードで前半を折り返す。

後半：11-10
開始早々BOUNCEの「スピードスター」NISHIMURAが3ポイントを決め、より拮抗した展開に。太平洋クラブはTAIKIを中心に試合のペースを握ろうとするも、5ファールルールに苦しむ。BOUNCEはフリースローで着実に得点を重ね、終始5点差を保ったまま試合は進んでいく。終盤、太平洋クラブの「Ｍｒ.エンターテイメント」ABEが華麗なムーブで会場を沸かす。結局前半のリードを守りきった太平洋クラブが初出場ながらベスト4に駒を進めた。BOUNCEは3大会連続のベスト8止まり。

DMG vs SUNDAY CREW

ディフェンディングチャンピオン「SUNDAY CREW」がついに登場！チャンピオンチームの登場とあって会場もにわかに活気づく。ワイルドカードトーナメントを勝ち上がった「DMG」がどこまで食らいつけるか。。


前半：16-24
ゲームは序盤からスピーディーな展開。MASA、ISAACを中心にSUNDAY CREWが貫禄を見せるも、DMGは負けじと抗戦、中から外からシュートを決めチャンピオンチーム相手に大健闘で前半を終える。

後半：9-27
ISAACの豪快なダンクで後半スタート。SUNDAYのMASA、ISAAC、KEITHが立て続けにゴールを決めじりじりと差を広げる。対するDMGも果敢に対抗するも、素早い試合展開の中でSUNDAY CREWが地力の差を見せ勝利。これでベスト４が出揃った。埼玉ストリートボーラーDMGはチャンピオン相手に敗れはしたもののGoodチーム。終始ALLDAYを楽しもうという姿勢には好感。ぜひまた参加して欲しい。

準決勝：FEB vs Team-S

前回と同様のカードでの準決勝。「パイオニア」ｖｓ「横浜の雄」、前回はＳが逆転勝ちした因縁の対決、勝敗の行方は。。


前半：12-15
スターティングはFEBがAJ／CHRIS／ATSUSHI／MATSU／KENJI、対するSはKAI／SHUN／TAKU／NAKAMOTO／IPPEI。KAIのフリースローでゲームスタート。FEBは得意の素早いパスワークからKENJI、CHRISが決めペースを握ろうとするも、Sは前回同様タイトなディフェンスで対抗し序盤は全くの互角。FEB KENJIがドライブからのレイアップを決めれば、Sはファールで得たフリースローを確実に沈める。IPPEIが3ポイントを決めた分、Sリードで前半は折り返し。

後半：13-17
ＡＪのシュートで後半スタート。後半も序盤は一進一退の攻防。CHRISのスティールからMATSUが決めてFEBこの試合初めてのリードを奪う。しかしSの鋭いオフェンスはファールで止めるしかなく、残り3分の時点で同点。KAIの3ポイントが角度のないところから決まり、ペースは徐々にTeam-Sへ傾く。JUNの3ポイント、TAKUのフリースローが決まってその差が8点まで広がる。焦るFEBはKENJIが痛恨のテクニカルファール。残り時間1分を切りFEBはファールゲームを仕掛けるも及ばず、因縁のカードはTeam-Sが前回に続き勝利。FEBは今回も無念のベスト4止まり。対Team-Sの相性の悪さ以上に「らしさ」を発揮できなかった。「プロ」として「パイオニア」としてのプレッシャーからか常に追い立てられている印象で、あれよあれよという間に敗戦。「ここを乗り越えるしかない・・」、試合後メンバーから振り絞るように吐かれた言葉がFEBの「今」を象徴していた。再起に期待したい。

準決勝：SUNDAY CREW vs 太平洋クラブ

初出場ながらその実力は確かな「太平洋クラブ」がチャンピオンチーム「SUNDAYCREW」に挑む。


前半：18-13
スターティングはSUNDAYがISAAC／MASA／BOBBY／KEITH／BIG GREASE、太平洋クラブがABE／TAIKI／EJIRI／YOSHIMURA／KITAGAWA。序盤からISAACのブロック、BOBBYの3ポイントなどでSUNDAYがペースを握る。MASAの3ポイントなどで一気に点差を広げるかと思われたが、太平洋クラブはKITAGAWAの3ポイントなどで食い下がり前半は5点差で終了。

後半：17-13
序盤は静かな立ち上がり。しかし中盤、太平洋クラブYOSHIMURAがISAACのブロックをかわしてアリエナイＤＵＮＫ！！観客のボルテージは最高潮に。負けじとISAACもＤＵＮＫを決めるがリングにぶら下がりすぎてテクニカルファール。波に乗る太平洋クラブはＥＪＩＲＩが決めて3点差まで迫る！まさかの「Stop the SUNDAY」を観客が期待した瞬間、ISAACが意地のＡＮＤ１！吠えるISAAC。結局地力に優るSUNDAY CREWが太平洋クラブを突き放し、3連覇まであとひとつと迫る快勝。決勝は3大会連続でTeam-S ｖｓ　SUNDAY CREWとなった。太平洋クラブはALLDAYにとって今大会での新たな「発見」。YOSHIMURAのDUNK、ABEのムーブなど随所にエンターテイメント要素を散りばめ会場を沸かした。試合後「次はフルメンバーで」とTAIKI。次回は最も注目すべきチームとなる。

決勝戦：SUNDAY CREW vs Team-S

第3回にして3回目となる同カードでの決勝戦。過去2回は「レペゼン代々木」が「横浜の雄」の前に立ちはだかった。果たして「二度あることは三度ある」のか？「三度目の正直」なのか？


前半：23-18
スターティングはTeam-SがKAI／JUN／TAKU／NAKAMOTO／IPPEI、SUNDAY CREWがISAAC／BOBBY／KEITH／MASA／KENJI。試合開始早々ISAACのシュート、KENJIの３ポイントなどでSUNDAY CREWがまずはペースを握る。対するTeam-SはインサイドのNAKAMOTO、TAKUのスティールなどで食らいつくも、BOBBYの3ポイントが冴えわたりじわじわと点差を広げられる。SUNDAY CREWはリバウンド、こぼれ球を確実に拾い、あっという間に点差を10点に広げる。SUNDAYがこのまま走るかと思われた残り時間１分、Team-SのJUNが3ポイントを連続で決め、SUNDAY5点リードで前半終了。

後半：30-21
後半開始早々SUNDAY MASA、Team-S TAKU、ISAACが立て続けに決めるスピーディーな立ち上がり。序盤は完全な点の取り合いになる。ISAACが3ポイントを決めれば、SもJUNがすぐさま決め返す。中盤はじわじわとSUNDAY CREWがリードを広げ、一時は15点差に。時間の経過と共にハゲシイ当たりが多くなり、両者共にヒートアップしていくが、Sが迫ればSUNDAYが放すという一進一退の攻防に。追いつきたいSは外から3ポイントを狙うが入らない。逆にSUNDAYは着実にリバウンドを拾い加点、堂々の3連覇を決めた。「Stop the SUNDAY CREW」 はまたも次回に持ち越された。。

総評：

第3回目を迎えたALLDAYはSUNDAY CREWが3連覇の偉業を達成。MVPは攻守に渡って常勝軍団を牽引したSUNDAY CREWのKEITHが初受賞。エースISAAC頼みだった前回、前々回とは違いMASA、KIETH、BOBBYが得点を量産、ISAACの強さに層の厚さを加えたSUNDAYのオフェンスは、今後も間違いなく他チームの驚異となるだろう。
次回、第4回ALLDAYは11/23（祝）。他チームにも補強のウワサなどあり、今度こそ「Stop the SUNDAY CREW」が成し遂げられるのか？はたまた王者が連覇記録を「4」に伸ばすのか？2005年最後となる第4回ALLDAYにご期待ください！！
（text:Akiba）